2024年の新語・流行語大賞 年間大賞に『ふてほど』 トップテンは『50-50』など
12月2日、「2024 ユーキャン新語・流行語大賞トップテン」が発表された。
年間大賞には、脚本を宮藤官九郎が担当し、主人公を阿部サダヲが演じたTBS系のドラマ「不適切にもほどがある!」の略称である「ふてほど」が選ばれた。
「新語・流行語大賞」は、1年の間に発生したさまざまな「ことば」の中で広く世間の目・口・耳をにぎわせた、その年を代表する「ことば」を選ぶ賞で、今年は、「はいよろこんで」、「猫ミーム」といった若者を中心に流行したものなど30の「ことば」がノミネートされ、この中からトップテンとして10の「ことば」が発表された。
トップテンには、野球関連の「ことば」として、ドジャースの大谷翔平選手がメジャー史上初めて達成した「50-50」や若者を中心に話題となった言葉として、サビのフレーズのダンス動画がTikTokなどで話題になったヒップホップユニットCreepy Nutsの楽曲「Bling‐Bang‐Bang‐Born」、政治資金収支報告書の不記載問題などを発端として、衆院選の大敗の要因の一つとなった「裏金問題」、20年ぶりの刷新となった「新紙幣」、今夏開催されたパリ五輪からは、陸上のフィールド競技で史上初の金メダルを獲得した陸上・やり投げの北口榛花選手の「名言が残せなかった」などが選ばれた。
【裏金問題】自民党の各派閥が毎年政治資金パーティーを開催し、20万円を超える対価の支払いを受けたにもかかわらず、その収入明細を各政治資金収支報告書に記載していなかった。パーティー券の販売ノルマを課しノルマ超過分をキックバックしたり、派閥に納入しない中抜きを認めるなど、議員側も寄付金を自身の政治団体の収支報告書に記載せず裏金にするなどの行為を行っていた。自民党が衆院選で大敗する要因の一つとなった。
【界隈】従来は「その辺り」などの地理的な範囲をあらわしていたが、近年では「共通の人びと」を指すようになった。仲間、近い存在などの、そのあたりの人たちという意味合いで使われる。
【初老ジャパン】パリオリンピック総合馬術団体で92年ぶりに銅メダルを獲得した。チーム4人の平均年齢は41.5歳で、スポーツの世界では「シニア」の部類。そこで自らでよび名をつけたのが話題となった。
【新紙幣】2024年7月から20年ぶりの新紙幣への切り替えが行われた。目的としては、公式には偽造防止とユニバーサルデザインの採用となっている。
【50-50】ドジャース大谷翔平が達成した同じシーズンにホームラン50本、50盗塁を達成すること。シーズン終了時点で、ホームラン54本、59盗塁に到達した。
【ふてほど】脚本を宮藤官九郎が担当し、主人公を阿部サダヲが演じたTBS系ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称。1986年と2024年をタイムスリップしながら、コンプライアンス社会をストレートに批判するのではなく、時代や世代、個人間にギャップがあるのは当たり前で、どんな時代でも差異を否定しあうのではなく、差異の存在を前提に話し合いを重ね共通解を探るというテーマだった。
【Bling‐Bang‐Bang‐Born】ヒップホップユニットCreepy Nutsの楽曲でアニメ『マッシュル』の主題曲。サビのフレーズのダンス動画がTikTokなどで話題になり、「BBBBダンス」として子どもたちからも人気になった。
【ホワイト案件】SNSを通じて募集される仕事やバイト情報において「ブラック」な仕事ではないとアピールする際に使われ始めた言葉。
【名言が残せなかった】パリオリンピック陸上競技女子やり投げで陸上競技フィールド競技では初の金メダルに輝いた北口榛花(はるか)が残した発言。
【もうええでしょう】Netflixで7月から配信された綾野剛と豊川悦司が主演のドラマ「地面師たち」で地面師の後藤を演じたピエール瀧のセリフで話題となった。